2011年6月13日月曜日

eternity

昨晩は、タクシーをつかまえるのに苦労した。

ニューヨークのタクシードライバーは、横暴な人が多くて、
一台目も、二台目も、「ああ、その地域には行きたくない。」と言われた。

三台目のタクシードライバーに行き先を告げて、やっと車に乗り込んだ時、
ああ、このドライバーは大丈夫だ、とヴァイブレーションで感じた。

友人が先に降りて、後部座席には私ひとりだった。

「日本人ですか?」とドライバーは聞いた。

「そうです。あなたは?」

「パキスタンから。」

「good country?」と私は聞いた。

「すごくすごく良い国だ。」

「国を恋しく思うことある?」

「ああ、とても。。
でも、毎年帰ってるから。今年も7月に帰るんだ。
僕はパキスタンの北部の山間に80エーカーの土地を持っていて、毎年こちらから植物の種を持って帰って、様々な種類の植物を育てている。マンゴー、トマト、ぶどう、なんでもあるよ。
今年からは、魚を養殖するための池も作る計画がある。
あと3年立ったら、定年退職するから、それまでがんばって、3年後にパキスタンに帰るよ。」

「3年は、短くも長くも感じられるわね。」

「きっとあっという間さ。ところで君はここで何をしてるんだ?」

「私は音楽を弾くの。」

「ああ。音楽か。Music is forever.」 彼はそう言った。

私と彼はブロークンイングリッシュで話をしていた。でも、その簡素な喋り方だったから、余計に心に響いた。

音楽は永遠。。。。


そして彼は最後に、

「君にとってすべてが上手くいきますように。アメリカは夢の国だよ。」と言った。


それだけで、なんだか泣きそうになって車を降りた。

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